Wanderlust in my life

自分が面白いなっと思ったことを書いてます。多分、役に立たないと思います

レストランのメニューにカロリーを表記するよりも、CO2eを表記するほうが重要なのか?

Euronewsにあった面白記事から。

イギリスで、メニューへのカロリー情報記載が義務付け

イギリスでは今年の4月から、従業員250人上の飲食業を経営する企業は、メニューにカロリー情報を掲載することが義務づけられた。
これは、カフェ、レストラン、テイクアウト店などが対象となる。
マウドナルドなどの有名チェーンでは既に導入されているが、イギリス国内の多くの飲食店にとっては新しい試みとなる。
で、なんでこんな法律が施行されたのかというと、「2019年のイングランド健康調査(HSE)によると、イングランドでは成人の28%が肥満で、さらに36%が太り過ぎに分類されると推定される。また合計で33パーセントの子どもたちは、小学校を卒業するまでに太り過ぎと分類さる」ため、国民全体の肥満率を下げ、NHS(National Health Service。イギリスの国民健康保険)への負担を軽減する必要があったためらしい。
また政府は、カロリー情報が「外食やテイクアウトを注文する際に、人々がより多くの情報に基づき、より健康的な選択をすることができるようになる」とも考えているらしい。
まぁ、ここまでが前提のお話なんだけどね。

メニューにカロリーなんか記載されたら、気になって食事できないと筆者激おこ

この記事の筆者は、イギリスでは125万人の摂食障害を抱えている人がいると推定されることから、カロリー情報をメニューに追加することは、「何百万人もの人々の健康と幸福に影響を与える」と考えてるわけ。
そして、イングランド公衆衛生局が行った調査によると、回答者の79%がメニューにカロリー情報を記載すべきと考えているが、メニューへのカロリー情報記載は「拒食症や過食症の人がカロリーを制限することに固執したり、大食い障害の人が罪悪感を強めたりする」ことがあるから問題だと言てるのね。
極めつけは、個人的な体験として、友人、家族、同僚と本件について話し合たけど、「ほんの一握りの人は、食事の際にカロリーを気にしてしまうかも」と考えていたらしいんだけど、この極少数の意見を全面展開して、「消費するカロリーのことを考えずに食事をしたり、その食事に罪悪感を感じないのなら、私はあなたに拍手を送りたい」らしい。
まぁ、何と言うか、よくあるリベラル全開な展開なんで、コーヒー吹かなかったんだけど、「私は、メニューにカロリーが表示されてから、私の食事のほとんどは、食事の説明の下に点在する数字に支配されてしまった」と嘆いており、「取るに足らない小さな数字が、私の食事選びを大きく変えたの!」だそうです。
ただ一点、「より健康的な食品を選ぶためには、カロリー計算と一緒に栄養情報も表示されなければならない」という点は同意。それだけだけど。

消費カロリーよりも環境保護が大事なんです

さて、この筆者の面白いところは、メニューにカロリーなんか記載するなら「CO2e」を追加すべきだと述べている点なんだけどね。
「CO2e」とは、「二酸化炭素排出換算値」のことで、食材の生産、加工、流通、調理、梱包材など、提供される食事に係る二酸化炭素排出量(カーボンフットプリント)を示しているということ。
つまり、「その食事を取ると、あなたはCO2を○○だけ排出したと同じですよ」と脅してるわけ。まぁ、あくまで目安でしかないんだけど。

また、なにやら国連の方の人によると、2030年のサステナビリティ目標に向けた「料理」のCO2排出量目標は、0.5kg以下だそうで。
で、筆者曰く「私たちの食の選択がもたらす炭素への影響について、より多くの認識と理解を得て初めて達成できる目標です。世界全体で、食品は世界の炭素排出量の28パーセントを占めています」なんだって。
そんでもって、「ドイツのヴュルツブルク大学が行った最近の研究によると、各食事のカーボンフットプリントが提供された場合、より環境に配慮した食事を選ぶことがわかりました」とか、「カーボンフットプリントと温室効果ガス排出量が最も少ない食事をデフォルトの選択肢として設定したところ、大多数の食事利用者がより環境に配慮した食事を選択しました」とか、おっしゃておりました。
あとあと、「一方、イギリスでは、メニューのカロリー情報が肥満対策に役立っているという具体的な証拠は今のところない」とか、「イギリスやヨーロッパで記録的な猛暑は、気候変動の影響が現実のものとなっている」とか並び立て、「メニューに炭素影響を表示することで、気候に関するより詳しい情報を得ることができる可能性がわずかでもあるのなら、この動きは本格的に検討されるべきでしょう」と、いつものリベラル的な希望・願望を並べており、大変に面白おかしく読していただきました。
で、結論として「一人の消費者の行動が気候変動の流れを変えることはできませんが、多くの消費者の知識、力、行動を結集することで、気候変動の流れを変えることができるかもしれません」だって。

すごいね。消費者一人一人の行動で、地球環境が変えられるんだね。でもさぁ、そう思ているのはヨーロッパとかアメリカとか日本とかの「お金持ち国家」だけだと思うけどね。自分としては、環境保護なんか考えられる余裕のある国なんか、まぁ多く見積てOEDC加盟国位だと思うけど。
実際問題として、明日の食事だけでなく今日の食事すら事欠くような環境で「CO2ガ〜ァ」とか叫んでも誰も聞かないと思うんだよね。
自分がいかに恵まれた環境で生活しているのかを、もう少し考えてほしいなって思いまふ。
以上です。

参照記事 euronews.green: Why are UK restaurants adding calories to menus when CO2 emissions are far more important?
https://www.euronews.com/green/2022/07/31/why-are-uk-restaurants-adding-calories-to-menus-when-co2-emissions-are-far-more-important

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